
黒いちじく①
佐渡の黒いダイヤ①
あぁジャサァ~サァーサァー♪♪

山形から遥々佐渡島へ
佐渡島へは山形から約3時間半ほどかかります。
新潟までは車で約2時間半。
新潟港から佐渡島までは佐渡汽船に乗り、約1時間で到着します。
新潟港へ到着し、海の飛行機とも呼ばれている、
ジェットフォイル「すいせい」へ乗り込みました。

しばらくするとブオォォォォとおおきな音が船内に響き渡ります。
船旅を満喫しようとわくわくしていたのも束の間…
動き出して数分後に、船酔いで船旅を満喫できず意気消沈。
かろうじて、アナウンスのみは聞き取りました(笑)
本日の天気は曇り、波8メートル。
只今、時速80キロで走行中…
到着の合図を告げるのが、佐渡民謡
あぁジャサァ~サァーサァー♪♪

やっと船酔いから解放され、降りた瞬間に大きく深呼吸。
あぁ~空気が美味しい!!
フェリーから降りた瞬間磯の香りが広がってきます。
透き通った海と青い空と山々、
そしてカモメ達が私達を歓迎してくれました。

何故佐渡島へ?
佐渡は日本海最大の島で、高山がある唯一の島です。
四季折々の自然あふれる観光スポットでもあります。
また、私が大好きなお米や海産物、地酒、果物などの食材が豊富な島です。
美味しい食材がたくさんっ!!わくわくしますね~♪

佐渡島の小木地区には「黒いダイヤ」と称される果物があります。
皮の部分が黒に近い深い紫色で香りが強いのが特徴。
ビオレ・ソリエスというフランス生まれの黒いちじくです。
日本ではあまり栽培されていないため、
「幻のいちじく」とも呼ばれています。
その黒いちじくをセゾンファクトリーでは
ジャムにしてしまおうというのです!!
このジャム…びっくりするほど美味しいんです!!
黒いちじくジャムのお話はまた後ほど…
さて今回は、その黒いちじくの収穫から出荷までに密着してきました。
黒いちじくの収穫は朝早くから始まります。
朝5:30まだ日の出前から収穫スタート
園地までの道のりは、言葉では言い表せないほどの
絶景が広がっていました。
思わず車を停めてパシャり

頭を垂らした稲穂と海のコラボレーション
この風景が目の前に広がった瞬間、
久々の早起きをしてまだ寝ぼけていた私も、
一気に目が覚め晴れやかな気分になりました。
素敵な風景に見惚れながら車を走らせること約15分。
遠くの方から何か音楽が聴こえてきます。
ん?何だろう??
耳を澄ませて音の鳴る方へ
モーツァルトの曲が流れてる!

黒いちじくの収穫の際に、
モーツアルトの曲をかけて作業してるとのこと。
穏やかな気持ちで収穫ができますねぇ~
この曲を聴いている黒いちじくは、なんだか生き生きしているような…
収穫では、触った感触で収穫時期を見極め、丁寧に収穫をしていきます。
丁寧に扱わないとすぐに傷ついてしまうんだとか…
黒いちじくのお尻が赤くなってきたら、そこに油を塗ります。
すると5~7日程度で熟してくるとのこと。
また、その作業をすることで
美味しい黒いちじくが更に甘く美味しくなります。
なんとびっくり!
5年目くらいの木で、
1シーズン約1000個の実を付けるものもあるんだとか!
ひとつひとつ手作業で塗っていくので、とても大変な作業ですが、
この作業があるからこそ甘く美味しい黒いちじくが育つんですね。

もぎ取った瞬間に白いミルク状の液体が出てきます。
この液体は、タンパク質分解酵素のフィシンと言うもので、
いちじくが害虫から身を守る防衛物質だとか。

収穫作業中の農家さんから黒いちじくをもらいました。
(食べたそうな顔してたのかなぁ…(笑))
食べてみぃ!
あまいっ!!!
割った瞬間に滴る蜜…
食べた瞬間に口の中に広がる甘さと酸味…
そして、ぷちぷちっとした食感がたまらない!!
甘いけど酸味もあり絶妙なバランス!
美味しいっ!!!

遠慮しないで沢山食べなと言われ気づいたら5個も食べていた私…
美味しすぎます。食べ過ぎ注意!!
収穫のあとは、出荷作業。
出荷の際も重さや形を確認しながら丁寧に詰める作業を行います。


出荷現場では、皆さん静かに黙々と作業をしていました。
スピーディーかつ正確に!
見学している私たちにも農家さんの
黒いちじくにかける愛情と緊張感が伝わってきました。
そして私たちもおのずと口数が少なくなりましたね。
よしっ!!無事に出荷完了!!
これからセゾンファクトリー へ運ばれていきます。

このおぎビオレーは、佐渡島外からの注文も多く、
高級フランス料理店やパティスリーからも直接注文があるのだそうで…
私はそんな高級な黒いちじくを思う存分堪能しました!!
なんと!贅沢!
黒いちじくよ、また会う日まで…
さて、次回は黒いちじくジャムの製造現場に潜入します!!
あぁ~佐渡に住みたい。
(中の人心の声…)
Photo:カメラの人
Text:カメラの人